本文の先頭へ
加古川郵便局労働委員会ニュース〜不当労働行為が浮かび上がる
Home 検索
加古川郵便局労働委員会ニュース第4号をアップしました。

http://homepage3.nifty.com/kyouseisha/090212.pdf

「労働者と経営者は立場が違うのだから、組合と会社の意見が違うのは当然です。「これからは意識
を変えろ。会社批判を続けるならば、掲示板・組合事務所を貸さない」と会社に言われて屈すれば、
組合はものを言えなくなる。そうなれば組合員はよりどころを失い、あのJR尼崎事故のようになる
。労働組合は会社のものではなく労働者のものとなるべきです。」この言葉は、力士分会書記長の証
言のしめくくりの言葉です。加古川分会の「当たり前の労働運動」とは一体何なのかを最もよく示す
言葉だと思います。
 2月12日午後、兵庫県労働委員会審問室で、加古川郵便局事案の第一回審問が開かれました。今
回は申立人側証人として、力士分会書記長、高住前安全衛生委員、井手副分会長の主尋問が行われま
した。審理には代理人、補佐人、傍聴者約30人が集まりました。

不当労働行為を浮かび上がらせた各証言
 
力士さんは分会窓口交渉員という、会社側と組合側の意思疎通を図る最前線にいます。証言は以下の
ようでした。『(1,2階に分かれていた集配課を)ワンフロアーに集約する施策を、07年9月13日
の(労使)窓口で初めて提示され、19日の労使推進委員会で質問改善要求を出した。当局側は各班30
センチ狭くなるだけと言ったが実測してみたら90センチも狭くなることが分かり改善を求めたところ
「問題は山積している。組合の意見も聞きいれ進めたい」ということが結論だった。その後に10.1民
営化があり、労使双方とも業務の大混乱で、ワンフロアーの話し合いどころではなかった。12月12日
に突然、ワンフロアー化前提のレイアウト変更が強行されたので、組合として急きょ12月18日ワンフ
ロアー化についての要求を出し、延期を求めた。会社の回答は昼にわずか30分で行われた。
 12月22日。年繁レイアウトの終了、復元時に、ワンフロアーを強行するという通告を受けて、初め
て分会としてワンフロアー化反対を打ち出した。すると会社から分会ニュース「躍動」への干渉が始
まった。内容の変更、掲示の不許可、ニュースの撤去、職場配布分の回収、郵送した分の回収まで要
求し、一連の支配・介入がくり返された。 ついにこのまま支店長批判を続けるなら組合掲示板も組
合事務所も取り上げると通告を受けて、分会役員で相談して「躍動」が続けてきたように「組合員の
目線でおかしいものはおかしいと今後も言っていこう」となった。労働委員会申し立てに対しても会
社からは「あかん」と言われたと思った。』と証言しました。会社が当たり前の労働運動をなき者と
しようと不当労働行為を繰り返したことが浮き彫りになりました。
 さらに高住事案について『「役員がワンフロアーをのんだからこんなことになった」と役員にまで
怒りの矛先が向けられた』と証言しました。

暴力事件をでっち上げ

 次に、高住証人への質問を浦田支部執行委員が行いました。高住さんが処分となった「事件」は、
ワンフロアーが強行された直後に起こりました。職場が著しく狭くなったと梅澤支店長に訴えたとこ
ろ、支店長の挑発のもとで右手を振りかざしたとでっち上げられて戒告処分を受けました。
 ワンフロアー化がいかに狭隘化をもたらしているのかを迫真的に証言。
 身に覚えのない不当処分で、安全衛生委員として会社に意見を言った見せしめだ。絶対命令服従の
支店長だからと、処分の本質をついた証言でした。
 最後に井手証人です。同じ班の支部役員が超勤拒否をでっち上げられて処分が出たことを証言しま
した。会社は朝に3時間超勤を発令、後に1時間追加で乗り切ろうとしましたが、労働協約では4時
間前発令が原則であり、会社がルールを破るのはおかしいと拒否。3人現認されていながら1人だけ
処分を受けたのは、組合の役職をやり、当局に疑問をハッキリ話すタイプだからでしょうかと、処分
の本質を述べました。
 次回は2月24日、江渡証人と梅澤支店長です。ぜひ多くの傍聴をお願いします。

高見元博
http://homepage3.nifty.com/kyouseisha/
http://ikari-net.cocolog-nifty.com/blog/

Created by staff01. Last modified on 2009-02-17 01:34:10 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について