NoGaDaは日本語の「土方」だ。 |
1997年のIMF統制下、韓国では未曾有の大失業時代が到来し、特に公共工事の規制は 「現代グループ」などゼネコンを頂点とする重層的下請け構造の最下層にいる建設 日雇労働者を失業・野宿へと追い込みました。日帝の植民地支配によって持ち込まれた 元請・下請け制度や手配師・人夫出し等の建設労務システムという鉄鎖に苦闘する日韓の労働者。 民主労総や女性労働者の闘いを映画化してきたKim mirye監督が日雇労働者を父に持つ 実体験を手がかりに、韓国の日雇・移住労働者の労働現場の問題や争議、 日本の朝日建設争議や野宿者問題等の日雇・野宿者運動の闘いや課題を、 日韓をつらぬくものとして描き出しています。(上映実行委員会呼びかけ文より)
監督:金 美禮(キム・ミレ)Mire KIM 金 美禮監督は、『私は日ごとに明日の夢を見る』(2001)、『通行』(2002)を演出した。彼女の作品の内、『労働者だ、違う』(2003)は、第8回釜山映画祭で上映され、第18回スイス・プリブルグ国際映画祭でドキュメンタリー賞を受賞した。
「ノガダ(土方)」とは、建設現場で肉体労働をする人の俗称である。
ずっと建設現場の日雇い大工として働き、不安定な暮らしをしてきた父は、もう年を取ってしまって、使ってくれる現場はない。 重層多段階の建設産業構造は封建的なやり方で労働者を支配し、資本主義の利己的な側面をそのまま反映している。 経済成長という名で資本の利益を極大化させ、日雇労働者は必要な時だけ使い、いつでも捨てられる。 建設現場での強制労働という歴史から出発した韓国と日本の労働者たちは、互いによく似ている。 毎日仕事を探し、失業の不安と苦痛を常に胸に抱きながら暮らしていかなければならない彼等の姿の中に、私は父の姿を見た。 |